日本代表のサイドバックとして活躍している酒井宏樹が浦和レッズ加入決定的という驚きのニュースが飛び込んできた。フランス「マルセイユ」退団が囁かれていた状況の中でユースとして育った柏レイソルではなく、縁がない浦和レッズ移籍を誰が予想していたか。
クラブとの契約が残っているので獲得するとなると違約金が発生し、その額は約2億円。
何故、酒井は浦和レッズを選んだのか?その秘密には常に彼をサポートしているエージェント(代理人)側にあるのだろうか?
今回は酒井宏樹のエージェントについてまとめてみた。
日本人も大きく関わる大手事務所
現在サポートしてもらっているのは世界的代表選手が多く所属している「CAA(クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー)BASE」である。
1997年イギリスに「Base Soccer Agency」として設立され、欧州中心にマネジメントを開始。2019年「CAA Sports」が買収され、名前を「CAA BASE」として存続。スタッフほぼ全員が引き続き事業を継続し現在に至る。
クライアントに世界的選手が多く在籍し、近年では韓国代表「ソン フンミン」やフランス代表「ラファエル・ヴァラン」等との新規契約が発表されている。
日本人も弊社クライアントとして数多く存在しており、一部紹介すると
・吉田麻也(サンプドリア ※イタリア)
・板倉 滉(FCフローニンゲン ※オランダ)
・武藤 嘉紀(SD エイバル ※スペイン)
・田中 碧(川崎フロンターレ)
・齊藤 未月(ルビン カザン ※ロシア)
・町田 浩樹(鹿島アントラーズ)
・シュミット ダニエル(STVV ※ベルギー)等等
参考:https://www.transfermarkt.jp/caa-base-ltd/beraterfirma/berater/674
また所属しているエージェント数も多くクライアントする担当を振り分けられており、日本人の場合、主にスタッフの一人「Joel Pannick」が担当している。吉田、武藤等も同様である。
因みにマルセイユ加入時は
吉田等が在籍している「Base Soccer Agency(CAA Base)」スタッフがサポート
吉田、武藤を担当している「Joel Pannick」と
弊社でサッカーコンサルタントに就任している「横尾理一」の姿が#OM #FRA #football #urawa pic.twitter.com/DGAyBKNXpN— jun jun@im not agent (@junjunjun351) May 9, 2021
写真では元スペイン代表フェルナンド・トーレスのサガン鳥栖入団時と同じメンバーがテーブルに付いている。2011年に事務所入りした「横尾理一」の姿と先ほど紹介した「Joel Pannick」が契約サインに同行している。
次に酒井がフランスに渡るまでに、どのようなエージェントと渡り合ったかについて触れてみる。
クロートの存在
酒井はここまでのキャリアの中でエージェントを数回変更している。
柏レイソル時代、酒井がサイドバックで才能を開花した2011年頃からエージェントをつけていたかは正確な資料が無かったので数年前の日経新聞HPによると全国的にクライアントが多く抱えている大手「ジャパン・スポーツ・プロモーション(JSP)」に所属していたらしい。
のちに酒井は柏での実績が認められ、ドイツに渡るのだが交渉したのが高原直泰、長谷部誠等の仲介を担当した「トーマス・クロート(Thomas kroth)※右」である。この時期のクロートは日本選手を次々とドイツに移籍させたパイオニアとしての役割を果たしていた。
またJSPのエージェント「(21-046) 西真田 佳典」はドイツ仲介人リストにも登録していたこともあり、自身の持つクライアントをクロートと協力して加入させたようだ。
マルセイユに移籍した際のエージェント変更
15-16シーズンにセレッソ大阪でプレイしていた「山口蛍」が「ハノーファー96(Hannoversche 96)」加入した頃から酒井自身にも変化があり、日本代表「吉田麻也」が所属している「Base Soccer Agency」と契約した。
日本人選手が徐々にドイツへ渡るケースが減ってきた時期と重なり、それはクロート氏を頼らなくても他リーグへ海外移籍させることができるJFAエージェントが増えてきたことが要因とされている。
そして2017年7月、自由移籍にてフランス名門「マルセイユ」へと加入する。冒頭でもお伝えした通り、交渉には「Joel Pannick」と「横尾理一」が行ったとされ、現在までに至る。
Many congratulations to Hiroki Sakai 酒井宏樹 who has signed a new contract with Olympique de Marseille. 宏樹、新しい契約おめでとう!これからも益々の活躍を! 📝
CAA Baseさんの投稿 2017年9月29日金曜日
浦和へ導こうとしているエージェントは誰か?
気になるのは今回の浦和レッズ移籍関連に彼らが絡んでいるのかが焦点だ。確かにBASEは近年Jクラブとの接触が増えているではあるが何故浦和なのか?西野テクニカルディレクター屈指のコネクションでBASEスタッフの誰かと意気投合したのだろうか?
浦和に電撃加入すると
話題の日本代表「酒井宏樹」現在契約している事務所は「SARCLE」https://t.co/gRCrIsI3n3
代理人は「(21-079)秋山 祐輔」https://t.co/TGatisENmUうむ
いきなりだな#urawa #浦和レッズ #OM #FRA #urawareds pic.twitter.com/JTdWhxkEg6— jun jun@im not agent (@junjunjun351) May 9, 2021
JFAエージェントでは小野伸二、内田篤人をクライアントとしてマネジメントしている「SARCLE」「(21-079)秋山 祐輔」と2017年に契約している。
この時点で酒井は海外ではBASEのクライアントであったので両社はパートナー(提携)関係で互いに情報を共有していたと考えられる。
これは触れる必要はないかもしれないがCAA BASEインスタグラムのフォロー欄に酒井宏樹のアカウントが消えている。過去の事例からすると両者との関係が解消され、酒井宏樹が新たなエージェントと結んだのではないか?
2021年の浦和レッズに関して補強面含めて大きく変化が起きている。徳島ヴォルティスで指揮していたスペイン人リカルド・ロドリゲスを招聘し、J2で活躍していた元琉球FC「小泉 佳穂」や元栃木SC「明本 考浩」等といったポテンシャル高い選手を獲得。
極めつけは欧州クラブにも注目されていたノルウェー代表「カスパー・ユンカー」入団は数多くのサポーターが待ち望んでいた。期待通り、コロナ隔離後のチーム合流から浅いにもかかわらず、ここまでリーグ戦1ゴール、ルヴァン杯予選1ゴールと活躍を見せている。
現在、リカルド・ロドリゲスは相手に合わせた戦い方を追求するサッカーを主体としている。より戦術性が求められ、複数のポジションがこなせる必要もある中で酒井加入はチームに大きな影響を与えるだろう。酒井はCBもこなせるのでシステムも3バックで試合に臨むことも可能となる。
チーム合流は獲得状況にもよるがコロナ隔離を含めて、早くても夏の移籍期間である7/16~8/13前後あたりとされる。
果たして酒井宏樹が浦和レッズ復活のキーとなるか?見守っていきたい。
~~終わり~~
コメント