クラブとエージェントとの関係性(京都サンガFC/2022年編)

クラブとエージェントとの関係性2022(J1)

J1復帰1シーズン目は見事順位16位でリーグ残留を決めた。プレッシングサッカーと外国人選手の起用が上手くハマり、この困難を乗り換えたといっても過言ではない。

一方で選手に深く関わる存在であるエージェント(代理人)の動きから、チーム編成に大きな変化が生まれる可能性が出てきた。その点を掘り下げていく。

J2エージェント大全 & クラブ側仲介(21年 前編)
京都サンガF.C. 監督:曺貴裁⇒なし? GK:若原 智哉⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe GK:清水 圭介⇒高木 泰裕(JPN) ※JSP GK:福島 春樹⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB GK:太田 岳志⇒なし? DF:長井 ...
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3大勢力 × ブラジル人 × 新井場 徹

監督:曺貴裁⇒なし?
コーチ:長澤 徹⇒なし?
コーチ:杉山 弘一⇒なし?

GK:上福元 直人⇒ 大野 祐介(JPN) ※アスリートプラス
GK:若原 智哉⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe
GK:Michael Woud⇒? ※ELEMENT TWELVE SPORTS
GK:太田 岳志⇒なし?

DF:井上 黎生人⇒良藤 辰夫(JPN) ※Shuma
DF:麻田 将吾⇒小田原 匡(JPN) ※JSP
DF:Mendes⇒Umeoka Fernando Masayoshi(BRA) ※IFA
DF:本多 勇喜⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
DF:アピア タウィア 久本田 弘幸(JPN) ※Heroe
DF:長井 一真⇒石川 大徳(JPN) ※スポーツ・ソリューション
DF:荻原 拓也藤田 邦広(JPN) ※UDN
DF:飯田 貴敬⇒藤田 邦広(JPN) ※UDN
DF:白井 康介⇒秋葉 陽一(JPN) ※F-E-T CO.,LTD.

MF:金子 大毅⇒野村 ダン or 関根 圭祐 ※Athlete Solution
MF:福岡 慎平⇒鈴木 秀和(JPN) ※アスリートプラス
MF:川崎 颯太⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
MF:武田 将平⇒野村 豊幸(JPN) ※エースポーツクリエイション
MF:三沢 直人⇒良藤 辰夫(JPN) ※Shuma
MF:中野 克哉⇒菊地 智哉(JPN) ※JSP
MF:中野 桂太⇒的地 酉(JPN) ※シンプレ
MF:荒木 大吾⇒良藤 辰夫(JPN) ※19年度まで柳田 佑介が担当
MF:松田 天馬⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:武富 孝介⇒野村 豊幸(JPN) ※エースポーツクリエイション

FW:木村 勇大⇒? ※UDN
FW:Quenten Martinus⇒Linton Jayson(NED) ※JUZZT/本田 弘幸
FW:山田 楓喜⇒秋葉 陽一(JPN) ※F-E-T CO.,LTD.
FW:大前 元紀⇒秋山 祐輔(JPN) ※SARCLE
FW:豊川 雄太? ※20年度まで新井場 徹が担当?
FW:山崎 凌吾⇒田村 信之(JPN) ※JSM
FW:宮吉 拓実⇒西岡 明彦(JPN) ※フットメディア
FW:Origbaajo Ismaila⇒? ※アスリートプラス
FW:Peter Utaka⇒? ※クラブ側仲介なし
FW:田中 和樹⇒なし?
FW:Paulo Henrique⇒Brunno(BRA)/稲川 朝弘

新加入:赤文字
退団:青文字

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2020.pdf

最多クライアント数「JSP」から「UDN」他へ
クラブ側仲介なし
元Jリーガー「新井場 徹」が仲介人リストから抹消

新たな局面

21年度まで全国Jクラブに在籍している「JSP(ジャパン・スポーツ・プロモーション)」のクライアントが最大5人所属していたが新しい監督として元湘南ベルマーレ「曺 貴裁」が就任した影響なのかから22年から変化が表れている(23年では麻田 将吾のみ)。

大手として成長を遂げている「UDN」。海外でプレイしている元セレッソ大阪「坂元 達裕」や元FC東京「室屋 成」等、トップクラスの選手をマネジメントしている。欧州とエージェントのコネクションも年を重ねていくごとに上手く構築できており、将来性も高い事務所といえる。

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若手中心にマネジメントを展開している「(22-044)良藤 辰夫」も「UDN」と当時同じクライアント数。しかし、最後に紹介するが某選手が良藤氏から離れ、新たなエージェントへと乗り換えていることもあり、今夏の移籍市場に影響があるかもしれない。

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また本田圭祐の兄にあたる「(22-057)本田 弘幸」は今年3月に退団したオランダ人「マルティノス(Martinus)」側としてクラブと交渉していた模様。

確実ではないが各事務所のクライアント数によって今後のチーム編成に大きく影響を受けている側面があるので今後のポイントになりそうだ。

22年夏に加入した外国人事情

2015年:13,546,550円
(高木 泰裕⇒イ ヨンジェ “選手契約に関する交渉”)
(今井 祐介⇒アンドレイ “選手契約及び移籍合意に関する交渉” 相手:TOMBENSE)
(西田 泰三⇒Daniel Santos Silva “選手契約に関する交渉”)

2016年:8,661,600円
(今井 祐介⇒Kiros Stanlley Soares Ferraz “選手契約に関する交渉” 相手:TOMBENSE)
(西真田 佳典⇒ケヴィン オリス “選手契約に関する交渉”)
(高木 泰裕⇒イ ヨンジェ “選手契約に関する交渉”)

2017年:2,950,640円
(中村 大志⇒マティアス カセラス “選手契約に関する交渉”)
(中村 大志⇒レンゾ ロペス “選手契約に関する交渉”)
(首藤 雄介⇒キム チョルホ “選手契約に関する交渉”)

2018年:350,000円
(首藤 雄介⇒キム チョルホ “選手契約に関する交渉”)

2019年:0円

2020年:0円

2021年:0円

参考:http://www.jfa.jp/football_family/intermediary/

21年度も外国人移籍に関するクラブとの仲介取引が実施されていないことが確認されている。にもかかわらず、ニュージーランド代表「マイケル・ウッド」(Michael Woud)」、ナイジェリア人「オリグバッジョ・イスマイラ(Origbaajo Ismaila)」を獲得していることから、別の方法でエージェントに協力してもらっていると考えられる。

22年夏に加入したブラジル人について、JFAエージェントが関与していることは分かっている。

サウジアラビア「アラーデル(Al-Adalah FC)」から「アラン(Alan)」はドイツに拠点を構える「TDL Sports Management」に所属しており、京都側の仲介には同僚であるメンデス(Mendes)が在籍している「IFA(International Football Adviser)」が担当したことがHPで観ることが出来る。

http://www.ifafootball.com.br/lista-de-jogadores.php

両社の関係については不明だが恐らくパートナーであると考えられる。

ウクライナ「メタリスト(Metalist)」から期限付きで獲得したブラジル人「(パウリーニョ ボイア(Paulinho Bóia)」。加入時、エージェントで主にスペインに拠点を置く「Brunno Couto」はパウリーニョとともに来日し、入団会見にも参加していたようだ。余談だが、Bruno氏は京都観光を楽しんで日本を後にしている。

京都側について交渉したのは数々のクオリティ高いブラジル人をJクラブに送り込んだ「(22-064)稲川 朝弘」であることが判明している。

株式会社スポーツ ソリューション インターナショナル|Sports Solution INT'L Inc.
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パウリーニョの市場価値からして、高額の仲介料が発生していると考えられる。

抹消されたエージェント

現在の仲介人制度は登録することで初めて選手、クラブと交渉することが可能となるが何らかの理由で解除すると

元Jリーガーで数人の選手をマネジメントしていた「(074)新井場 徹」は日本のみならず「井手口 陽介」のイングランド「リーズ・ユナイテッド(Leeds United)」移籍を担当したと言われている。

(仲介人取引一覧)井手口陽介を仲介した者たち
ロシアW杯アジア最終予選HOME戦オーストラリア戦で激烈なゴールを決め脚光を浴びた井手口陽介。 誰もが未来の日本代表を担う選手に成長すると誰もが疑わなかったシーンだった。 あれから数年後。彼はスペイン、ドイツへの移籍を繰り返し なかなか...

何故、新井場氏が抹消されたのかは不明だが、何かしらの事情が絡んでいると思われる。※サッカー総合情報データベース「Transfermarkt」には新井場氏が経営する「TODER」のリンク先はまだ生きている。

クライアントも何人か他のエージェントへ乗り換えていることから、本当に活動を停止しているかもしれないが真相は不明。

23年シーズンの状況

京都サンガF.C. 売上/利益/業績推移の決算グラフで経営分析 2023
数字のみの財務諸表をグラフに変換。売上、利益、総資産、内部留保を同じ縮尺で並べて、かんたんに決算を確認できます。京都府に本拠地を置くJリーグクラブ、京都サンガF.C.、業績の推移や財務を紹介。

当期純利益がマイナス2400万円だった20年度から一変、経営状況は回復に向かい、22年度は1億円を計上。営業利益が大幅に改善しているのが大きい。

一方で売上高に対するチーム人件費が約7%上昇している。これはウッドやマルティノス等の外国人獲得によるものと思われる。

気掛かりなのは23年に突入した初頭に「荒木 大吾」が欧州にコネクションを持つ「(22-080)奥出 真士」と契約している。不満材料と挙げられる試合機会の激減がエージェント変更を実行に移した要因かもしれない。

~~終わり~~

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