クラブとエージェントとの関係性(サガン鳥栖/2022年編)

クラブとエージェントとの関係性2022(J1)

経営悪化を苦しんでいる状況の中でJ1初の指揮となる「川井 健太」を招集する等、リーグ残留を目標する中で見事達成した「サガン鳥栖」。

シーズンを通して試合ではなく、補強する上で切っても切れないエージェント(代理人)事情にも大きな変化をみせた年だったと感じている。過去記事と見比べてみれば、きっと見つけ出せるだろう。

クラブとエージェントとの関係性(サガン鳥栖/2021年編)
財政難により育成クラブにシフトを余儀なくされたが若い選手が躍動し、22試合消化してリーグ戦4位と大躍進。 一方、エージェント(代理人)面では様々な動きが活発となっており、今後のチーム事情に大きく影響を与える状況になりそうだ。 ていうこと...
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JSP台頭 × 韓国 × 鳥栖OB

監督:川井 健太⇒柳田 佑介(JPN) ※グロボル・フットビズ・コンサルティング
コーチ:片渕 浩一郎⇒なし?
コーチ:菊地 直哉⇒田邊 伸明?(JPN) ※JEB

GK:朴一圭⇒石田 博行(JPN) ※ODOROKI
GK:守田 達弥⇒坂井 充隆(JPN) ※ジェイピーコンサルティング
GK:Ueom Ye-hoon ⇒李 信昊(KOR) ※SINO SPORTS クラブ側仲介なし
GK:岡本 昌弘⇒馬淵 雄紀(JPN) ※イマージェント/20年度まで武井 拓也が担当
GK:深谷 圭佑⇒吉見 潤?(JPN) ※ジェイ プランニング

DF:Hwang Seok-ho⇒李 信昊(KOR) ※SINO SPORTS/柳田 佑介 クラブ側仲介なし
DF:Joan Oumari⇒Fabio Firmani(ITA) ※ KEYSCOUT FOOTBALL
DF:田代 雅也⇒門井 博俊(JPN) ※マルチスピード
DF:孫 大河⇒なし?
DF:中野 伸哉⇒伊藤 遼哉(JPN) ※Centre Circle Consulting
DF:Diego⇒Sandro Wienhage or Alexander Kuniy ※クラブ側仲介なし
DF:飯野 七聖⇒石田 博行(JPN) ※ODOROKI /19年度まで秋谷 和幸が担当
DF:原田 亘⇒中澤 聡太(JPN) ※JSP

MF:福井 太智⇒伊藤 遼哉(JPN) ※Centre Circle Consulting
MF:小泉 慶⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe
MF:島川 俊郎⇒なし?
MF:藤田 直之⇒植木 竜介(JPN) ※MYYK
MF:福田 晃斗⇒吉見 潤(JPN) ※ジェイ プランニング
MF:森谷 賢太郎⇒上西園 彬(JPN) ※SQUARE SPORTS
MF:佐藤 響⇒なし?
MF:中野 嘉大⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:相良 竜之介⇒? ※JSP
MF:小野 裕二⇒的地 酉(JPN) ※シンプレ
MF:本田 風智⇒石田 博行(JPN) ※ODOROKI
MF:堀米 勇輝高木 泰裕(JPN) ※JSP
MF:菊地 泰智⇒野村 豊幸(JPN) ※エースポーツクリエイション

FW:梶谷 政仁⇒? ※UDN Sports
FW:荒木 駿太⇒野村 豊幸(JPN) ※エースポーツクリエイション
FW:宮代 大聖⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
FW:岩崎 悠人⇒柳田 佑介(JPN) ※20年度まで小島 卓が担当
FW:湯澤 洋介⇒小島 卓(JPN) ※Mundo Rico
FW:西川 潤⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe
FW:垣田 裕暉⇒鈴木 秀和(JPN) ※アスリートプラス
FW:石井 快征小田原 匡(JPN) ※JSP
FW:藤原 悠汰⇒なし?

赤文字:新加入
青文字:退団

 

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2020.pdf

JSPが新規契約を含めクライアント数増加。
ディエゴ獲得に関して仲介報酬の発生なし。
鳥栖OBが選手引退後、エージェントに転身。

海外移籍への布石

昨年度までチームのクライアントが最多だった「(22-170)石田 博行」の「ODOROKI」が今冬の移籍で数人退団した影響で現在は関西Jクラブと非常に親しい「ジャパン・スポーツ・プロモーション(JSP)」が占めている。

FOOTBALL PLAYER'S AGENT | 株式会社ジャパン・スポーツ・プロモーション
株式会社ジャパン・スポーツ・プロモーションは、スポーツを愛する一人一人のサポートをはじめ、スポーツ界全体の発展に貢献する企業を目指しております。サッカー選手エージェント、サッカー・フットサル大会の企画運営、サッカー・フットサル遠征・合宿手配、を主な業務としております。

確かに「飯野 七聖」のヴィッセル神戸へのステップアップ等もあるが「ODOROKI」のピッチ看板スポンサー協賛を更新しなかったこともあるのだろうか?(期間は21年8月1日~22年1月31日とある)。

近年はトップ昇格したばかりの若手がエージェント新規契約したり、関係を解消して別の事務所に移る等、サッカー界では日常茶飯事だ。それはのちに選手の人生を大きく変える出来事にも繋がり、エージェントの評価にも影響する。

鳥栖の変化とすれば、昨年「EAFF E-1サッカー選手権」香港戦で途中出場ながらも日本代表デビューを果たした「岩崎 悠人」の「(22-043)柳田 佑介」とのエージェント変更だろう。

柳田氏は日本のみならず欧州にコネクションを持ち、いくつの実績を持つ実力者だ。例を挙げると

・太田 宏介(16-17/FC東京⇒Vitesse)
中村 敬斗(19-20/ガンバ大阪⇒FC Twente)(20⇒ガンバ大阪⇒STVV)
・斉藤 光毅(21/横浜FC⇒Lommel SK)(22/⇒Sparta Rotterdam)

またJクラブで活躍している外国人に対しても数人クライアントとしており、23年シーズン以降の移籍市場に大きくカギを握る人物の一人。

もし岩崎がリーグ戦で結果を残し続けていけば欧州でのプレイが実現するかもしれない。それは鳥栖との別れを意味する。

韓国と繋がりを持つJFAエージェント

2015年:2,400,000円
(イ ヨンジュン⇒キム ミンヒョク”選手契約に関する交渉”)

2016年:29,780,000円
(西真田 佳典⇒趙 東建 ”選手契約に関する交渉”)
(的地 酉⇒小野 裕二 ”選手契約に関する交渉”)

2017年:0円

2018年:2,100,000円
(西真田 佳典⇒趙 東建 ”選手契約に関する交渉”)

2019年:3,300,000円
(西真田 佳典⇒安 庸佑 “選手契約の交渉”)
(首藤 雄介⇒金 珉浩 ”選手契約の交渉”)

2020年:0円

2021年:0円

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/reward_2021.pdf

ジョアン・オマリ(Joan Oumari)、ディエゴ(Diego)といった外国人選手を獲得があったものの、仲介は行われていない模様。クラブが直接選手側に交渉したか何らかの事情が絡んでいると思われる。

オマリは各Jクラブに移籍する度に様々なエージェントの支援が受けている。1回目の鳥栖移籍に関してはケルンに事務所がある「Suga Agency GmbH」CEO「KAYED」が入団時の際、スタジアムでの撮影に立ち会っている写真が確認されている。現役時代の元スペイン代表「フェルナンド トーレス」とも会っていたとか……。今回の鳥栖復帰は誰の手掛けたものなのかは不明。

 

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今夏に加入した韓国人「パク ゴヌ(Bak Keon-woo)」だが日本人エージェントが関与していると言われている。それが「(22-019)上西園 彬」だ。

彼は「ユニバーサルスポーツジャパン」の「(22-068)遠藤 貴」とともに日本人選手をマネジメントし、クライアントの中には日本代表「町野 修斗」等を担当している。その後、独立する形で韓国エージェンシー「SQUARE SPORTS」CEOに就任し、今年8月にパクを連れてきたとされる。

注目はインスタグラムに公開されている写真の中に、上西園とともに車で移動中の「池田 圭」の姿があった。パク獲得の為に韓国へ訪れていたのか?それとも別件だったのか?

バイエルンと繋がっているOB

かつては鳥栖でプレイし、その後ドイツに渡り、引退後はエージェントとして活動している「伊藤 遼哉」。主に日本ではなく、イギリスを拠点にしている「Centre Circle Consulting」所属のスタッフとしてクライアントをマネジメントしているようだ。日本人のみならず欧州リーグで活躍している選手も所有しているので実績も申し分なし。

JFA仲介人リストには登録していないので直接Jクラブと交渉することは出来ないが海外移籍を目的に選手との接触は可能なので今後も福井のような才能ある若手をクライアントとして迎えるかもしれない。

来期に向けて

サガン鳥栖 売上/利益/業績推移の決算グラフで経営分析 2023
数字のみの財務諸表をグラフに変換。売上、利益、総資産、内部留保を同じ縮尺で並べて、かんたんに決算を確認できます。佐賀県鳥栖市に本拠地を置くJリーグクラブ、サガン鳥栖、業績の推移や財務を紹介。

債務超過である経営状況に変わりはないが数年前より改善は進んでいる。とはいえ代表レベルの選手を獲得する資金はほぼないと考えられ、来シーズンも選手を入れ替えながら若手中心のチーム作りが要求される。

22年で目玉の補強が昨季アフリカで主にプレイしていたケニア代表「アンソニー アクム(Anthony Akumu)」の獲得だ。

アンソニーアクム選手 新加入のお知らせ | サガン鳥栖 [公式] オフィシャルサイト
アンソニーアクム選手 新加入のお知らせのページです。サガン鳥栖オフィシャルサイト。最新ニュース、試合情報、チーム・クラブガイド、チケットやスタジアム情報などサガン鳥栖の公式サイトです。

エージェントも不明で、どのような経緯で鳥栖入団までにこぎつけたのか謎が多いままだ。公式HPの写真を見る限り、練習着を着ていることから、夏頃に既に来日していた可能性が高い。スタッフ、もしくはエージェントの誰かのコネによるものか?

~~終わり~~

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