クラブとエージェントとの関係性(マンチェスターU/2020夏編)

クラブとエージェントとの関係性

クラブ補強戦略にはエージェントの影響下は大きい。
場合によっては的確な補強ではないと疑ってしまうようなケースがある。

例えば元トルコ代表「Hamit Altintop」のレアル・マドリー加入。
当時レアルフロントは「Nuri Sahin」獲得を望んでいたが

エージェントであった「Reza Fazeli」がSahinを移籍出来るよう図る見返りとして同じクライアントだったHamitも自由移籍で獲得するように要求した。

Hamitはそのままの流れでチームに入団するのだが当然監督だったモウリーニョの構想外であった為、試合に満足に出場することは叶わず翌年トルコ「Galatasaray SK」へ移籍するのだった。

時として選手生命を狂わせてしまうのがサッカービジネス。
今回はこういったクラブ補強とエージェントとの関係を紐解く特集第一弾として
イングランド名門「Manchester United(マンチェスターU)」と結んでいる全エージェントを解明していく~~。

検出方法(3つのHP)

今回調べるのに使用するものは大きく分けて3つ用意する。

  1. Transfermarkt(サッカーデータベースサイト:https://www.transfermarkt.co.uk/
  2. 各国の仲介人取引一覧(PDFファイル)をダウンロード
  3. インスタグラムで検索する

1はサッカーファンなら使用したことが多いであろうサイトだがエージェントを調べる際にも優秀である。方法はクラブ概要ページを開いた状態で「SQUAD」の上にマウスポインタを乗せると
「Agents & Contracts」というコンテンツが表示される。

クリックすると各選手の隣にエージェント欄が写真のように切り替わる。これで一目で把握することが可能になる。

しかも右側にはエージェントの詳細についてまとめてくれている。
ただ弱点もあり写真の上にも分かるように真っ白である選手も存在する。

エージェントと契約していない場合があるが違う調べ方を使うと実際は付いていたケースが多い。そこで2の仲介人取引一覧が役に立つのである。

イングランドだと
http://www.thefa.com/football-rules-governance/policies/intermediaries/intermediaries-transactions

にある「Intermediary Transactions 2019-20(PDF)」を使えばTransfermarktには載っていない詳細なデータを仕入れることが可能となる。見方などは過去の記事、noteあたりで説明済みなので割愛する。

それでも選手のエージェントが出てこない時もある。そこで3のインスタグラムで検索する方法が有効である。必ず英語名で検索しないとエージェントのアカウントには到達は難しいのでご注意を。
メリットとしてはエージェントが経営している事務所アカウントを探すには適している。海外では宣伝を兼ねて選手情報を発信している事務所、エージェントが非常に多い。タグ付けでアカウントを転々するとまだ知らないサッカー情報を仕入れることも可能である。

 

この3つの方法を選手に応じて一人一人調べてみた結果
以下のような結果となった。

Manchester Unitedとエージェントの関係性

監督:Ole Gunnar Solskjaer⇒Jim Solbakken(NOR)

GK:David de Gea⇒Jose Bouzas Aragon(ESP) ※弁護士
GK:Sergio Romero⇒? ※Stellar Football(ENG)
GK:Lee Grant⇒Darryl Powell(ENG) ※Paramount SM
GK:Joel Pereira⇒Colin Murdock?(ENG) ※Murdock Sports Management?
DF:Harry Maguire⇒Keneth Shepherd(ENG)
DF:Victor Lindelöf⇒Hasan Cetinkaya(TUR)
DF:Eric Bailly⇒?(ESP) ※Promoesport
DF:Marcos Rojo⇒David Lockwood(ENG) ※Stellar Football
DF:Axel Tuanzebe⇒Marlon Fleischman(ENG) ※UNIQUE SPORTS/Dimitri T(双子兄)
DF:Phil Jones⇒? ※Key Sports Management(仲介済み) or WASSERMAN
DF:Luke Shaw⇒Joshua Barnett(ENG) ※Stellar Football
DF: 
Brandon Williams⇒Tamas Byrne(?)⇒WMG Management(WASSER?)
DF:Aaron Wan-Bissaka⇒William Salthouse(ENG) ※UNIQUE SPORTS
DF:Diogo Dalot⇒Carlos Gonçalves(POR)? ※Proeleven
DF:Timothy Fosu-Mensah⇒Christian Emile(ENG) ※Base Soccer Agency
DF:Ethan Laird⇒Nicholas Rubery(ENG) ※Stellar Football
MF:Nemanja Matic⇒Eduardo Marinho(POR) ※UNIVERSAL SPORTS GROUP
MF:Paul Pogba⇒Mino Raiola(ITA)
MF:Scott McTominay⇒Colin Murdock?(ENG) ※Murdock Sport Management
MF:Fred⇒Anton Astafiev(UKR) ※入団時サポートにBase Soccer Agency(複数人)
MF:Bruno Fernandes⇒Miguel Rúben Macedo Pinho(POR)
MF:Andreas Pereira⇒Kia Joorabchian(ENG) ※Sports Invest UK Ltd
MF:Juan Mata⇒Juan Manuel Mata Rodriguez(ESP) ※GRUPO JM10 SPORT SL
FW:Marcus Rashford⇒Dwaine Maynard(ENG)? ※D N MAY SPORTS MANAGEMENT
FW:Daniel James⇒? ※Stellar Football
FW:Mason Greenwood⇒Andrew Greenwood(ENG) ※ASA Football Agency?
FW:Jesse Lingard⇒なし?
Roy GEORGE?※過去Mino Raiolaが接触してきたことがあるらしい
FW:Tahith Chong⇒Mohammed Sinouh(NED) ※Stellar Football
FW:Anthony Martial⇒Philippe Lamboley(FRA) ※USFA MANAGEMENT
FW:Odion Ighalo⇒Emefie Aneke Atta(NOR) 

 

分かった事をまとめると

  • Stellar Football」所属の選手が6人在籍している。
  • 市場価値が飛び抜けて高い選手がいる。(もっとも高いのはPogbaの「£72.00m(約90億円?」)
  • 懇意としているエージェント(事務所)が非常に少ない。

 

黄色マーカーで分かる通り
Stellar Football」のクライアント選手が6名在籍している。しかも担当がみな別の人物である事は驚いた。日本だと1クラブで同じエージェントが仲介しているケースが多い。その点はまた別の機会で紹介する。

この「Stellar Football」はスペイン代表「Saúl Ñíguez」やイングランド代表「Mason Mount」等が在籍していて、「Jonathan Barnett」と「David Manasseh」によって1994年に創立された大手多国籍事務所である。

stellar

イングランド全土でも影響力はある方だがクライアント6人の市場価値の合計は
「£8.84m(約10億)」。pogbaの「£72.00m」とは雲底の差がある。それもそのはずエージェントが
イタリア人「Mino Raiola」である。度々自分の所有している選手を入団されるくらいの影響力は高い。16-18シーズン「Zlatan Ibrahimović」も彼のクライアント選手である。因みにIbraは契約解除で退団している。

中国「上海申花」からレンタル移籍で加入し今年6/1に契約延長が発表されたIghalo。
監督Solskjaerの獲得要望があり移籍が実現したのだが彼のエージェントが同じノルウェー人というのは偶然なのだろうか?両者ともエージェントが違う。確かなスカウティングで獲得を望んだかもしれないが、もしかすると面識があった可能性も否定できない。

ManUのクラブ強化編成について
Alex Ferguson時代は当時のCEOだった「David Gill」がオーナーであるグレイザー一家(兄弟)に要望を提出、それに添って予算が決定していた流れだったようだ。

現在CEOは実業家の「Edward Woodward」が務めているがファンからはグレイザー一家も含めて補強方針に対して不満を漏らす時期があった。今シーズンの優勝もLiverpoolに抜かされCL出場権も微妙な状況である。Solskjaer解任論が再浮上するだろうか?

 

来シーズン(20/21シーズン)の展望

まだ補強報道が少ない中、ManUがドイツ「FC Bayern München」からフランス代表「Corentin Tolisso」を狙っているとの情報が6月に流れた。

Corentin Tolisso agent issues rapid response to Man Utd transfer talk
The agent of Corentin Tolisso has denied reports he has held talks over a £31m transfer to Manchester United for the Bayern Munich midfielder.

彼のエージェントである「Eric Castagnino」は移籍に対して否定をしているが
複数のメディアも同じように報道していることから信憑性は高い。

またPogbaの去就もどうなるのか正直予想が難しいところだ。影響力のあるRaiola次第で市場が大きく動くので注視が必要となる。これもCLに出場できるか否かに限られる。

Stellar Football」との関係がどうなっていくかも重要となっていく。
所有している選手を他クラブから入れ替えてチームへ入団させる事も考えられる。

どちらにしろ予算管理しているグレイザー一家のご機嫌(経営状況)次第だろう。

 

~終わり~

Pocket

スポンサーリンク
クラブとエージェントとの関係性
junjunをフォローする
junjunのサッカーエージェント的ブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました