クラブとエージェントとの関係性(横浜Fマリノス/2020秋編)

クラブとエージェントとの関係性

2019年「シティ・フットボール・グループ(以下:CFG)」体制になってから5年目でついに念願のJ1優勝を成し遂げた「横浜・F・マリノス」。

CFGが横浜Fマリノスの少数株主になってから選手、フロントは勿論、エージェント(代理人)陣にも変化が現れている。

今回も登録している全選手のエージェントから見える展望から2015年~2019年度に支払った報酬金額まで幅広く解説していく~~。

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ボス ✖ クラブ側仲介1件 ✖ ベルギー

監督:Ange Postecoglou⇒Frank Trimboli(ENG) ※Base Soccer Agency

GK:朴 一圭⇒石田 博行(JPN) ※ODOROKI
GK:梶川 裕嗣⇒熊崎 厚夫(JPN) ※JSP
GK:中林 洋次⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
GK:田川 知樹⇒なし?
GK:高丘陽平⇒遠藤 貴(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパン

DF:畠中 槙之輔⇒稲川 朝弘(JPN)
DF:Thiago Martins⇒? ※Energy Sports
DF:伊藤 槙人⇒伊藤 彰人(JPN) ※Creare Sport
DF:實藤 友紀⇒フリー? ※昨年まで野村 豊幸が担当
DF:Theerathon Bunmathan⇒? /田邊 伸明(JPN) ※クラブ側仲介
DF:高野 遼⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
DF:松原 健⇒佐久間 清次(JPN) ※eAMA
DF:小池 龍太⇒上西園 彬(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパン

MF:扇原 貴宏⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
MF:喜田 拓也⇒遠藤 貴?(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパン
MF:和田 拓也⇒稲川 朝弘(JPN)
MF:渡辺 皓太⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
MF:Marcos Júnior⇒CARLOS LEITE ?(BRA)
MF:仙頭 啓矢⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:天野 純⇒上西園 彬(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパン
MF:大津 祐樹⇒西真田 佳典(JPN) ※JSP

FW:仲川 輝人⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
FW:水沼 宏太⇒藤田 邦広(JPN) ※UDN
FW:松田 詠太郎⇒佃 ロベルト? or 西塚 定人? or 坂田 大輔?
FW:前田 大然⇒田邊 伸明?(JPN) ※JEB
FW:津久井 匠海⇒田邊 伸明?(JPN) ※JEB
FW:Erik⇒Bruno Paiva?(BRA) or Marcelo Goldfarb?(BRA) ※OTB Sports
FW:Edigar Junio⇒? ※UN1QUE FOOTBALL
FW:オナイウ 阿道⇒奥出 真士(JPN) ※R4SE
FW:Júnior Santos⇒Kuniy & W. Sports Marketing等複数/小林 博(JPN) ※クラブ側仲介?

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2019.pdf

世界的にも影響力あるエージェントが担当している。
クラブ側仲介が1件のみ発生。
遠藤 貴が担当しているクライアントが3人在籍している。

 

事務所のボス直々に来日

 

この写真は昨年横浜Fマリノスの優勝が決まる一ヶ月頃前に撮られたものと思われる。数多くの優れたエージェントが在籍している中で最高責任者たちが直接契約に立ち会っている。

通常では部下にあたる人物が海外問わず現地に赴き交渉を行なうことが多い。

世界中で「Base」クライアントが存在しているが「Frank Trimboli」がこういった交渉テーブルに現れるのも非常に珍しいのだ。

今後も良好な関係が続いて欲しいと願いたいものだ。

多大な報酬がエージェントの手元に

この時期に実施された”クラブ側仲介“は「(20-091)田邊 伸明」の「Theerathon Bunmathan(ティーラトン)」”移籍合意の交渉“のみである。期限付き移籍の時の事だと思われる。

気になるのは”選手契約“に関して資料に書かれていないこと。別の人物(Theerathonの元々現地で担当しているエージェント?)がクラブと交渉したというのだろうか?

またJEBのHPを閲覧するとTheerathonのプロフィール欄が消えている点である。

株式会社ジェブエンターテイメント|JEB ENTERTAINMENT co.,ltd.
フットボーラーの総合マネジメントサービス。プロダクション業務、エージェント業務、財務管理・税務補助業務、他。

そんな細かい事でギャーギャー言うのも申し訳ないがマネジメント会社のHPでシーズン途中等で名前が消えるのは大概の場合、事務所を”変更した”か”破棄したか”。

完全移籍時に契約年数も決めているはずなので資料に載っていないとなるとJFA仲介人を介していないのか、もっと別の方法があるのか?。

他のブラジル人についても他クラブと同じように資料に載っていないのも謎だ。これはCFGグループ内での取引だからなのか?親クラブ、子クラブといった提携による移籍なのか一般人には伝わっていない裏ワザが存在するのだろうか?

その点はいずれ判明すると置いていて、この交渉でクラブがエージェント側に支払った金額が明確なので↓の項目を見て欲しい。

 


2015年:10,540,920円
(西真田 佳典⇒Rafael dos Santos Oliveira “選手契約に関する交渉”)

2016年:50,000,000円
(橋本 幸一⇒カイケ モレノ デ アンドラーデ ロドリゲス ”選手契約に関する交渉”)

2017年:0円

2018年:27,697,878円
(田邊 伸明⇒ティーラトン  “移籍合意に関する交渉” 相手先 Muangthong United FC)
(Kim Dong Kook⇒ユン イルロク “移籍合意及び選手契約に関する交渉” 相手先/ FC Seoul)

2019年:14,936,160円(1件のみ) ”移籍合意の交渉”

参考:http://www.jfa.jp/football_family/intermediary/
取引情報の公表⇒登録選手/加盟クラブが支払った2015年度~2019年度の仲介人報酬(PDF)

つまり「クラブがJEB側に支払った金額が約1500万円」ということである。

過去の他クラブと見比べても割と安めであることが分かる。一番多く支払っている時期が「2016年度の約5000千万円」。念のため、どの選手の交渉で発生した金額なのか調べてみると…………

16-090 橋本 幸一 横浜F・マリノス 選手契約に関する交渉 “カイケ モレノ デ アンドラーデ ロドリゲス

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2016.pdf

そういうことなのか………………………..

将来的に喜田もベルギーに………..

ベルギー仲介人取引一覧  10人の日本人選手仲介※2019 4/1~2020 3/31
年々ベルギーでプレイする日本人が増えてきている。 この度ベルギーサッカー協会から"仲介人(エージェント)が選手、クラブ等と取引した実績データ"がPDF形式でアップされた。 今回は 膨大な取引数から日本人絡みのものをチョイスして紹介する...

以前ブログでベルギー仲介人取引一覧について書いたが現地では彼の部下と思われる「(20-019)上西園 彬」がクラブと交渉しているらしい。

近年の動向としては「(20-068)遠藤 貴」と上西園氏のクライアントがベルギーへ移籍する傾向が年々強くなっている印象だ。鈴木武蔵と同じように。

となると将来的に「喜田 拓也」も旅立ってしまうのだろうか?

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強化体制について

ポルトガルから「Hugo Vieira」等を連れてくる等といった実績をあげた前スポーティングダイレクター「Doru Isac(アイザック・ドル」の後任としてアシスタントしていた「小倉勉」が本職に就任した。以降、選手を青田買いの如く次々と補強する路線に切り替えた。

世界中の情報がマリノスに シティ流強化メソッドがもたらしたもの - footballista | フットボリスタ
横浜F・マリノス好調要因の1つに補強の成功がある。Jリーグでプレー経験のなかったエジガル・ジュニオや、マルコス

CFG側と連動しながらPostecoglouのサッカーにフィットしそうな選手を低価格で獲得する。その仕組みが2019年J1優勝に繋がっている。

今後の補強について

横浜F・マリノス 売上/利益/業績推移の決算グラフで経営分析 2024
数字のみの財務諸表をグラフに変換。売上、利益、総資産、内部留保を同じ縮尺で並べて、かんたんに決算を確認できます。神奈川県横浜市に本拠地を置くJリーグクラブ、横浜F・マリノス、業績の推移や財務を紹介。

コロナ以降、国内で主力となる「Júnior Santos」獲得のみで補強は落ち着いている。

今回は第3登録期間ウインドー)”10月2日(金)~10月30日(金)”が設けられる。

2020シーズン 第3登録期間(ウインドー)の設置について:Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
本日開催されたJFA(公益財団法人日本サッカー協会)理事会において、2020シーズンの第3登録期間(ウインドー)の設置が...

選手とクラブ内でどういった交渉が行われているかは分からないが少なくとも「小倉勉」体制の今までの動きを考えてると1、2人ほど連れてくると考えられる。

~~終わり~~

追加情報(10/23)

追加情報(11/8)

追加情報(21/1/11)

 

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コメント

  1. […] 興味深いのは横浜Fマリノス、V・ファーレン長崎等でクラブ側仲介において多額な報酬を受け取っている2017年度にカウエ(Cauê)等を仲介した「(20-090)橋本 幸一」。16年度カイケ仲介での報酬額は5000千万円、19年度ルアンの場合8500千万円と比べると合算ではあるが1600万円と安価である。もしかすると選手側と直接契約しているエージェント事務所によって要求金額が異なるかもしれない(因みにカウエはポルトガル系「FOOTINVEST MANAGEMENT」)」。 […]

  2. […] 事務所は横浜Fマリノスでプレイしている「エリキ(Erik)」が所属している「OTB Sports」。ここで面白いのは元オランダ代表「セードルフ(Clarence Clyde Seedorf)」をボタフォゴへ移籍させた実績を持っていること(現在も契約継続中らしいがどうだろうか?)。 […]