まさに躍進したシーズンだった。天皇杯決勝は惜しくもヴァンフォーレ甲府とのPK戦で準優勝に終わったものの、翌週のルヴァンカップ決勝で見事優勝を果たした。リーグ戦もアジアチャンピオンズリーグ出場権の3位も狙える位置まで来ている。
この1年を振り返ると昨年よりもエージェント(代理人)との接触が多かったシーズンであり、サンフレッチェ広島も例外ではない。今回も資料を用いながらグラフにしたりとまとめてみたので、ご覧ください。
新規/変更 × 仲介手数料0円 × ポーランド
監督:Michael Skibbe⇒?
アシスタントマネージャー:Serhat Umar⇒Cenk Melih Yazici(TUR)
コーチ:有馬 賢二⇒田邊 伸明?(JPN) ※JEBGK:大迫 敬介⇒西塚 定人(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
GK:林 卓人⇒大野 祐介(JPN) ※アスリートプラス
GK:川浪 吾郎⇒遠藤 貴(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパン
GK:名越 瑛恒⇒なし?
GK:山田 光真⇒なし?DF:塩谷 司⇒吉見 潤(JPN) ※ジェイプランニング
DF:野上 結貴⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
DF:荒木 隼人⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
DF:佐々木 翔⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
DF:今津 佑太⇒本田 弘幸(JPN) ※20年度まで吉見 潤が担当
DF:住吉 ジェラニレショーン⇒酒井 浩之(JPN) ※Hiro Sakai/契約交渉 計2回
DF:山﨑 大地⇒なし?
DF:中野 就斗⇒なし?MF:青山 敏弘⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
MF:松本 泰志⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:茶島 雄介⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:長沼 洋一⇒吉見 潤(JPN) ※ジェイプランニング
MF:東 俊希⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe
MF:柏 好文⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:藤井 智也⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:森島 司⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:浅野 雄也⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:川村 拓夢⇒? ※JSM/21年度まで石川 大徳が担当
MF:野津田 岳人⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション ※18年度まで梶野 智が担当
MF:柴崎 晃誠⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
MF:仙波 大志⇒? ※フットステージFW:棚田 遼⇒? ※グロボル・フットビズ・コンサルティング
FW:満田 誠⇒? ※イマージェント
FW:Ezequiel⇒Felipe Ferreira ※Pro Manager Sports & Mkt/稲川 朝弘 クラブ側仲介なし
FW:鮎川 峻⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
FW:Júnior Santos⇒? ※Casa Soccer クラブ側仲介なし
FW:Douglas Vieira⇒?/稲川 朝弘 クラブ側仲介なし
FW:永井 龍⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB/18年度まで梶野 智が担当
・ここ1年でエージェントとの新規、変更契約を行ったのは計6人。
・仲介人制度開始以降初、21年度はクラブ側仲介が行われず。
・ポーランドと繋がりあるエージェントと親交がある。
他クラブへ移籍の予感?
かつて広島に在籍していた日本代表「浅野 拓麿」、「川辺 駿」をクライアントとして全国Jクラブを支えている大手事務所「ジェブエンターテイメント」。昨年から続いて広島での影響力は強く、毎年主力として活躍した選手を海外クラブへ移籍させたりと移籍市場で無視できない存在だ。
一方で若手中心にエージェントと結んだり、変更したりと例年と変化が表れている。
例えば、今シーズン成長が著しく表れている「満田 誠」は春頃に弁護士「(22-006)馬淵 雄紀」が経営している「イマージェント」のクライアントとなっている。
クライアント契約情報
広島期待株「満田 誠」が
数多くのJリーガーが在籍している「イマージェント」と契約した模様https://t.co/mfjOKYk85Q
担当は「(22-006)馬淵 雄紀」か「(22-189)武井 択也」と思われる#sanfrecce #サンフレッチェ広島 pic.twitter.com/ooyEWNYPsl
— jun jun@im not agent (@junjunjun351) May 5, 2022
イマージェントが広島選手に目を付けるは個人的に珍しいケースではないかと思っている。どちらかというと東日本でプレイしているJ選手が多いのだが、それくらい満田が魅力的だったのだろう。
また馬淵氏の友人であるエージェント「(22-043)柳田 佑介」はトップチーム昇格したばかりの「棚田 遼」と10月にHPで発表された。
クライアント契約情報
広島の期待株「棚田 遼」が
オランダ等にコネクションを持つ「(22-043)柳田 佑介」の「グロボル・フットビズ・コンサルティング」と契約した模様https://t.co/mSg4WehArI
もしかすると「(22-240)渡邉 大剛」が担当するかもしれない #sanfrecce #サンフレッチェ広島 pic.twitter.com/jtynetVvkj
— jun jun@im not agent (@junjunjun351) October 13, 2022
気になるのはエージェントを何らかの理由で変更したケースが出場機会を激減している「今津 佑太」の去就だ。彼は現在、「東 俊希」等をマネジメントしている「(22-057) 本田 弘幸」に乗り換えており、来シーズンに向けて移籍を考えているのだろうか?必ずではないが変更した翌シーズンに他チームへ移籍することは不思議ではない。
クライアント契約情報
本田のお兄ちゃん
「(21-057)本田 弘幸」がサンフレッチェ広島でプレイしている
「今津 佑太」と契約した模様
※「(21-021)吉見 潤」から仲介人変更https://t.co/NofJOBRyuH#sanfrecce #サンフレッチェ広島 pic.twitter.com/MozlIRN8tq— jun jun@im not agent (@junjunjun351) February 24, 2022
これらをまとめると
~新規~
・仙波 大志:フットステージ
・棚田 遼:グロボル・フットビズ・コンサルティング
・満田 誠:イマージェント~変更~
・今津 佑太:ジェイ・プランニング⇒Heroe
・川村 拓夢:スポーツ・ソリューション⇒JSM
・永井 龍:?⇒ジェブ
1クラブにここまでの変化があるとすれば来シーズンは別のチームと化している可能性は十分ある。
0円仲介報酬の考察
2015年:8,654,700円
(小林 博⇒Utaka Peter “移籍合意に関する交渉” 相手先 清水エスパルス)
(李 信昊⇒Kim Byeom-yong “選手契約に関する交渉”)2016年:22,330,550円
(野村 豊幸⇒工藤 壮人 “選手契約に関する交渉”)
(稲川 朝弘⇒Anderson Lopes “移籍合意に関する交渉” 相手先 Tombense FC)
(稲川 朝弘⇒Felipe Silva “選手契約に関する交渉”)
(稲川 朝弘⇒Anderson Lopes “選手契約及び移籍合意に関する交渉” 相手先 Tombense FC)2017年:16,787,200円
(小林 博⇒Nathan Joel Burns “選手契約に関する交渉”)
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)2018年:66,352,981円
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)
(稲川 朝弘⇒RHAYNER “移籍合意及び選手契約に関する交渉” 相手先 Tombense FC)
(稲川 朝弘⇒DOUGLAS Vieira “選手契約に関する交渉”)
(遠藤 貴⇒SALOMONSSON EMIL “選手契約に関する交渉”)
(遠藤 貴⇒BESART BERISHA “選手契約に関する交渉”)2019年:32,951,605円
(今井 祐介⇒レアンドロ ペレイラ “選手契約の交渉”)
(今井 祐介⇒レアンドロ ペレイラ “移籍合意の交渉” 相手先 松本山雅フットボールクラブ)
(稲川 朝弘⇒DOUGLAS Vieira “選手契約の交渉”)
(稲川 朝弘⇒RHAYNER “選手契約の交渉”)
(稲川 朝弘⇒Ezequiel Santos da Silva “選手契約の交渉”)
(遠藤 貴⇒SALOMONSSON EMIL “選手契約に関する交渉”)2020年:0円
2021年:0円
昨年に続いてクラブ側による仲介取引が行われず、報酬が発生していない。所属しているブラジル人の大半は「(22-064)稲川 朝弘」が窓口。何かの理由があるのだろうか?
今夏にブラジル「ボタフォゴ(Botafogo)」へ期限付き移籍したジュニオール・サントス側のエージェント「Kuniy Alexandre」が7月頃に広島オフィスに訪れている様子がインスタのストーリーで判明している。この時点でサントスのブラジル行きが濃厚だったのだろう。
シーズン途中に加入した「ベン ガルファ(Nassim Ben Khalifa)」、「ピエロス・ソティリウ(Pieros Sotiriou)」について7月以降の取引なので詳細については来年へ持ち越しである。
因みにベンガルファの現在のエージェントは不明だが弟「Amin Ben Khalifa」が弁護士であり、過去に所属していたスイス「FC St.Gallen」に対して不当な扱いを受けたことについての裁判で兄と一緒に同行している。広島と交渉したかどうかは不明。
ポーランドへ飛び立つ可能性
「住吉 ジェラニレショーン」に触れる前に広島OB「中島浩司」の息子「中島 永弥」について語っておこう。彼は高校卒業後ポーランド「Piast Gliwice」へ完全移籍が発表され、10月現在ではリザーブチームでプレイしている。
重要なのは中島と契約しているのが元磐田「カミンスキ」等を連れてきた「(22-349)平澤 智仁」の「RINGO Entertainment」であり、パートナー「Football Academy Management(FAMG)」の「Tomasz Drankowski」が仲介とされている。両社は過去にJクラブへクライアントを移籍させた実績を持ち、近年はRingo社は大宮アルディージャ「奥抜 侃志」の「グールニク・ザブジェ」へ期限付き移籍についても関与したと言われている。。
ポーランド「Piast Gliwice」内定が決定している
中島浩司の息子「中島 永弥」この出来事を手引きしたのは
松井大輔ポーランド移籍をサポートした「RINGO Entertainment Inc」の
「Tomasz Drankowski」https://t.co/AaqaqiGqx6いったい誰の紹介?#POL #広島皆実 #PKO #NiebieskoCzerwoni pic.twitter.com/08aWqJmkEH
— jun jun@im not agent (@junjunjun351) January 8, 2022
住吉と契約している「(22-206)酒井 浩之」の「MANAGEMENTIVA」はRingo社と提携しているらしく、HP選手欄に掲載されている。もし仮に住吉が海外移籍を考えているとすれば、ポーランドが第一候補になるだろう。
来期のACL展望
WEリーグ「サンフレッチェ広島レジーナ」設立により、純利益1億9千万の黒字に転じ、天皇杯、ルヴァンカップ獲得賞金で経営状況も上々の出来だ。
確かに現時点で各選手の去就について、アナウンスがないので多くを語るのは難しいが既に来期の補強に向けて動き始めていると予想される。来シーズンはより難しい戦いが予想されるがスキッペなら乗り越えられるだろう。
まずは残り1節「サガン鳥栖」戦でしっかり勝ち点を取り、ACL出場権を得ることが全ての始まりだ。
~~終わり~~
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