かつてリーグ優勝、クラブワールドカップを成し遂げた背景にはスタッフやエージェントの協力があってこそ実現した功績だ。しかし現在は中堅クラブに甘んじるどころか降格まで危ぶまれる試合内容でサポーター、ファンの不満は頂点に達している。
エージェントという観点で調べてみると、こりゃまた複雑な人間関係が絡んでいるので、いつも通りに昨年の記事と比べながらご覧あれ。
大手5社 × 報酬額”0″ × 新戦力 早期退団説
監督:城福 浩⇒小林 博 or 今井 祐介 or 田村 信之 or 姜 榮 ※JSM
GK:大迫 敬介⇒西塚 定人(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
GK:林 卓人⇒大野 祐介(JPN) ※アスリートプラス
GK:増田 卓也⇒西岡 明彦(JPN) ※フットメディア
GK:川浪 吾郎⇒遠藤 貴(JPN) ※ユニバーサルスポーツジャパンDF:野上 結貴⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
DF:佐々木 翔⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
DF:井林 章⇒高木 泰裕(JPN) ※JSP
DF:荒木 隼人⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
DF:今津 佑太⇒吉見 潤(JPN) ※ジェイプランニングMF:池田 柚生⇒なし?
MF:青山 敏弘⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
MF:川辺 駿⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:Rhayner⇒Eduardo Uram ※BRAZIL SOCCER/稲川 朝弘 クラブ側仲介なし
MF:長沼 洋一⇒吉見 潤(JPN) ※ジェイプランニング
MF:茶島 雄介⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:柏 好文⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:清水 航平⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:東 俊希⇒本田 弘幸(JPN) ※Heroe
MF:藤井 智也⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:森島 司⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:野津田 岳人⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション ※18年度まで梶野 智が担当
MF:浅野 雄也⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:柴崎 晃誠⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
MF:土肥 航大⇒なし?
MF:仙波 大志⇒なし?FW:棚田 遼⇒なし?
FW:森本 空斗⇒なし?
FW:高柳 英二郎⇒なし?
FW:満田 誠⇒なし?
FW:Ezequiel⇒Felipe Ferreira ※Pro Manager Sports & Mkt/稲川 朝弘 クラブ側仲介なし
FW:鮎川 峻⇒稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
FW:Júnior Santos⇒? ※Casa Soccer クラブ側仲介なし
FW:Douglas Vieira⇒?/稲川 朝弘
FW:永井 龍⇒? ※18年度まで梶野 智が担当赤文字:新加入
青文字:退団
・大手事務所5社のクライアントが占めている。
・20年度は何とクラブ側仲介による報酬は発生していない。
・“外様”といえる事務所は数年で退団する傾向があるのか?
三本の矢ではなく、五本の矢?
広島でのエージェント面で特徴的なのは「JEB」、「スポーツ・ソリューション」、「フットステージ」、「ジェイプランニング」そして「ジャパン スポーツ マーケティング(JSM)」中心に選手クライアントが在籍し、移籍に関しても大きく影響を受けている。
前回でも説明した通り、「JEB」クライアント数が7人以上在籍していることは世界的にも珍しいケースである。これは日本サッカー特有の現象であり、他にもガンバ大阪、セレッソ大阪と繋がっている「ジャパン スポーツ・プロモーション(JSP)」も同様。
スイスへ旅立った川辺の代役として、セレッソ大阪でプレイした松本 泰志を復帰させているが両者とも同じJEBのクライアント同士であるのは偶然なのか?
何故か広島に帰還する「松本 泰志」
代理人は大手JEBの「(21-091)田邊 伸明」であるhttps://t.co/T2qiEYvlv3https://t.co/yfZWcKL1LX
やっぱ川辺移籍が関係するんだろうな#cerezo #セレッソ大阪 #sanfrecce #サンフレッチェ広島 pic.twitter.com/SqI5JjQ5mt
— jun jun@im not agent (@junjunjun351) July 26, 2021
「スポーツ・ソリューション」は日本人のみならず、質の高いブラジル人を提供している古参JFAエージェントの一人である。川崎フロンターレのリーグ2連覇に貢献したレアンドロダミアンやジェシエル等も彼の手引きしたもの。
「JSM」は城福浩をマネジメントしている事務所で、過去にも外国人選手移籍にも関与している関係である。広島監督に就任した2017年頃から契約している。近年の成績低下にも関わらず、解任に踏み切らないのは何らかの理由でもあるのか?
緊急情報
広島の新監督に就任した城福浩が大手事務所「JSM」と契約した模様https://t.co/Pvglq7Wqe0
重要なのが他の選手に廣永が在籍していること、クライアントではないが
ウタカを仲介したことである
来シーズン、何か起こる予兆?#jleague #sanfrecce #サンフレッチェ広島 pic.twitter.com/Xi2lYTWpfb— jun jun@im not agent (@junjunjun351) December 8, 2017
仲介人制度始まって以来のクラブ仲介による報酬 “0(ゼロ)”
2015年:8,654,700円
(小林 博⇒Utaka Peter “移籍合意に関する交渉” 相手先 清水エスパルス)
(李 信昊⇒Kim Byeom-yong “選手契約に関する交渉”)2016年:22,330,550円
(野村 豊幸⇒工藤 壮人 “選手契約に関する交渉”)
(稲川 朝弘⇒Anderson Lopes “移籍合意に関する交渉” 相手先 Tombense FC)
(稲川 朝弘⇒Felipe Silva “選手契約に関する交渉”)
(稲川 朝弘⇒Anderson Lopes “選手契約及び移籍合意に関する交渉” 相手先 Tombense FC)2017年:16,787,200円
(小林 博⇒Nathan Joel Burns “選手契約に関する交渉”)
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)2018年:66,352,981円
(西真田 佳典⇒Anderson Patric Aguiar Oliveira “移籍合意に関する交渉” 相手 Salgueiro AC)
(稲川 朝弘⇒RHAYNER “移籍合意及び選手契約に関する交渉” 相手先 Tombense FC)
(稲川 朝弘⇒DOUGLAS Vieira “選手契約に関する交渉”)
(遠藤 貴⇒SALOMONSSON EMIL “選手契約に関する交渉”)
(遠藤 貴⇒BESART BERISHA “選手契約に関する交渉”)2019年:32,951,605円
(今井 祐介⇒レアンドロ ペレイラ “選手契約の交渉”)
(今井 祐介⇒レアンドロ ペレイラ “移籍合意の交渉” 相手先 松本山雅フットボールクラブ)
(稲川 朝弘⇒DOUGLAS Vieira “選手契約の交渉”)
(稲川 朝弘⇒RHAYNER “選手契約の交渉”)
(稲川 朝弘⇒Ezequiel Santos da Silva “選手契約の交渉”)
(遠藤 貴⇒SALOMONSSON EMIL “選手契約に関する交渉”)2020年:0円
広島では仲介人制度開始以来初めてのクラブ側仲介での実績がゼロ。考えられるのは稲川氏を介さずに直接ブラジル人の各事務所に報酬を支払ったとされる。
話題となった「ジュニオール サントス」獲得で発生した移籍金が約1億3000万円と言われているが先ほど説明した通り、クラブ側仲介での資料には掲載されていない。
「Kuniy & W. Sports」のAlexandre HidekiによるとTwitter上で「Japan Sports Marketing(JSM)」、Luis Carvalho、そしてエージェントである「EdivaldoFerraz」によって仲介したとツイートしている。
Junior Santos é transferido em definitivo do Kashiwa Reysol para o Sanfrecce Hiroshima. Intermediação realizada pela Kuniy & W, Japan Sports Marketing, Luis Carvalho e Edivaldo Ferraz, agente do atleta pic.twitter.com/Twj2q5kqux
— Kuniy & W. Sports (@kuniyw) January 6, 2021
JSMでブラジル方面に強いエージェントが「(042)今井 祐介」であり、過去に各Jクラブに選手を連れてきている。広島ではレアンドロ ペレイラに関して交渉していることが資料で分かる。
http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2019.pdf
インスタグラムでレアンドロ ペレイラ加入について、JSMが仲介したとコメントしているので今回も今井氏が絡んでいる可能性は高い。
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Edivaldo Ferrazについても触れておこう。
彼はジュニオール サントスと契約しているエージェントで「フォルタレーザEC(Fortaleza)」と深い関係があるようだ。
ジュニオール サントスがフォルタレーザから柏レイソルに移籍する際、保有権25%を持たせるという特殊な条項を盛り込んだりと様々な施策を講じている。こういった複雑な契約をEdivaldo氏はフロント側に掛け合って絡ませたのだろう。
JSM側である今井氏、Kuniy & W. Sports、Luis Carvalho、そしてEdivaldoによる特殊な交渉によって、いくら利益が手元に入るのか?真相は闇の中である。
新戦力退団の”ある法則”
これまで新戦力として期待されたにも関わらず、数年で退団している日本人選手たちに共通点がある。それは広島と親しい間柄ではない事務所な点である。加入時期を時系列にすると
~2016~
・宮吉 拓実(~2018退団) ※西岡明彦 フットメディア~2017~
・丹羽 大輝(~2018退団) ※JSP・工藤 壮人(~2019退団) ※野村ダン
・稲垣 祥(~2020退団) ※ジェイ プランニング
~2018~
・渡 大生(~2020退団) ※GLOBALL FOOTBIZ CONSULTING・馬渡 和彰(~2019退団) ※SARCLE(現:R4SE)
~2019~
・井林 章(~2021退団) ※JSP~2020~
・櫛引 一紀(~2021退団) ※UDN
~2021~
・住吉 ジェラニレショーン(~?)※酒井 浩之
彼らは試合出場に恵まれていなかったのもあるが、新規事務所からの選手が契約更新を行わずに1~2年で退団している。このままの流れだと21年夏に水戸ホーリーホックから加入した「住吉 ジェラニレショーン」も出場機会を求めて他クラブへ移籍してしまってしまうのか?しかし、今回の移籍には違約金が発生しているらしく、その金額が過去最高との事。
移籍金は過去最高額だそうです https://t.co/tF4Ly3YIl8
— 佐藤拓也 (@takuyabeat69) July 7, 2021
住吉のエージェントでレアルマドリードマネジメントMBAコースで日本人初の合格者である「(21-206)酒井 浩之」が違約金を設定したのだろうか?
広島に完全移籍する「住吉ジェラニレショーン」
代理人はレアル・マドリードでデジタル マーケティング部門を担当していた「(21-206)酒井 浩之」であるhttps://t.co/yfZWcKL1LX
やるねえ#sanfrecce #サンフレッチェ広島 #hollyhock #水戸ホーリーホック pic.twitter.com/OpgEhlGpRV
— jun jun@im not agent (@junjunjun351) July 7, 2021
レジーナに関わるエージェント
女子プロリーグ「WEリーグ」に参戦する「サンフレッチェ広島 レジーナ」にもエージェントと契約している選手が数人確認されている。
・木稲 瑠那⇒秋谷 和幸(JPN) ※Ayuda
・中村 楓⇒秋谷 和幸(JPN) ※Ayuda参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2020.pdf
「(21-192)秋谷 和幸」はアルビレックス新潟や柏レイソルでコーチ、スカウトを歴任し、数年前にエージェントの道へ歩き始めた人物だ。
クライアント契約情報
柏、新潟で指導者、スカウトを経て
代理人となった「(20-192)秋谷 和幸」がサンフレッチェ広島レジーナの
・中村楓
・木稲瑠那とマネジメント契約した模様https://t.co/JgqazVk5G1
いつ広島に行ったの??
秋谷さ~~~~ん#sanfrecce #サンフレッチェ広島レジーナ pic.twitter.com/ScITgN1hD1— jun jun@im not agent (@junjunjun351) March 23, 2021
何故彼女たちが数多くいるエージェントの中で秋谷氏を選んだかは不明だが、何か惹かれたものがあったからに違いない。
今後のチーム作り予想
ACL県内の3位までの勝ち点が2桁離れており、残り試合も10と残りわずか。
噂では城福監督が退任するというようなことが流れていたりいなかったりと今後の去就が注目されている。またエージェント達もクライアントの要望に応えて、海外移籍も模索していることだろう。
また今後も他Jクラブからクライアントが入れ替わりで加入することが予想される。是非とも来年こそはACL出場権を獲得してほしい(諦めてる?)。
~~終わり~~
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