クラブとエージェントとの関係性(FC東京/22年編)

クラブとエージェントとの関係性2022(J1)

蓋を開ければ大躍進だ。アルビレックス新潟からスペイン人「アルベルト プッチ(Albert Puig)」を監督として招集し、攻撃サッカーで相手を翻弄させた。

一方で移籍について見てみるとフロントとエージェント(代理人)との関係が著しく表れた補強が一部行われている。昨年と比べながらご覧あれ。

クラブとエージェントとの関係性(FC東京/21年編)
過去、数多くの代表選手を輩出し、海外へ移籍させたりと国際実績もあるFC東京。 昨年と選手のエージェント事情を調査すると今後のクラブマネジメントに影響する変化が現れたことが分かった。 いつも通り、選手エージェント一覧を確認しながら大きく3...
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園田 淳 × 7000万円 × 山形 信之

ゼネラルマネージャー:山形 伸之

監督:Albert Puig⇒? ※Proneo Sports
アシスタントコーチ:白井裕之⇒今井 健策(JPN) ※ACTIVE ACTION ASIA
コーチ:安間 貴義⇒? ※アスリートプラス
フィットネスコーチ:Eu Gavilán⇒なし?

GK:Jakub Slowik⇒? ※Proneo Sports/田村 信之 クラブ側仲介
GK:波多野 豪⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
GK:林 彰洋⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
GK:児玉 剛⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
GK:小林 将天⇒なし?

DF:Bruno Uvini⇒? ※CAA BASE? クラブ側仲介なし
DF:森重 真人⇒藤田 邦広(JPN) ※UDN
DF:木本 恭生⇒西真田 佳典(JPN) ※JSP
DF:Henrique Trevisan⇒? ※BN Zini/権畑 クラウジオ クラブ側仲介
DF:岡崎 慎⇒西岡 明彦(JPN) ※フットメディア
DF:蓮川 壮大⇒久米 宏典(JPN) ※フットステージ
DF:小川 諒也⇒本田 弘幸(JPN) ※HEROE
DF:長友 佑都佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン クラブ側仲介
DF:バングーナガンデ 佳史扶⇒? ※CAA BASE?
DF:鈴木 準弥⇒段家 卓也(JPN) ※UDN 契約交渉2回
DF:中村 帆高⇒中澤 聡太(JPN) ※JSP
DF:岡庭 愁人⇒なし?

MF:梶浦 勇輝⇒なし?
MF:安田 虎士朗⇒Guido Walter?(GER)
MF:荒井 悠汰⇒なし?
MF:安部 柊斗⇒薗田 淳(JPN) ※UDN/20年度まで藤田 邦広が担当
MF:青木 拓矢⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
MF:高萩 洋次郎⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:品田 愛斗⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:平川 怜⇒? ※CAA BASE
MF:松木 玖生⇒高畠 太志(JPN) ※バランススタイル
MF:渡辺 凌磨⇒大野 祐介(JPN) ※アスリートプラス
MF:東 慶悟⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
MF:三田 啓貴⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン

FW:Leandro?(BRA)※Inovem Comunicação /西真田 佳典 クラブ側仲介
MF:紺野 和也⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
FW:Diego Oliveira⇒Reinaldo da Costa?(BRA)/橋本 幸一 クラブ側仲介なし
FW:永井 謙佑⇒佐久間 清次(JPN)  ※eAMA クラブ側仲介
FW:AdaíltonJosé Martinez(BRA)等 GR Sport/稲川朝弘 クラブ側仲介
FW:山下 敬大⇒野村 豊幸(JPN) ※エースポーツクリエイション

新加入:赤文字
退団:青文字

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2020.pdf

昨年に引き続き、UDNクライアントが占めている。
仲介報酬額が7000万円を記録。
大坪 健太とともに過去ポルトガルクラブ買収に関与

期待されてる証(あかし)

かつて川崎フロンターレ、ロアッソ熊本等でプレイした元Jリーガーで20年度からエージェントに転身した「(22-350)薗田 淳」。

仲介資料を閲覧すると園田氏は先輩たちである「(22-134)段家 卓也」、「(22-194)藤田 邦広」が担当しているクライアントから数人引き継いでいる。10人以上なので、かなり期待されているのが伺える。

まとめてみると……

・段家 卓也
三木 直土(藤枝)

・藤田 邦広
上島 拓巳(柏)
安部 柊斗(FC東京)
藤田 譲瑠チマ(横浜Fマリノス)
輪笠 祐士(秋田)
楠本 卓海(水戸)
奥抜 侃志(大宮/現ポーランド)
高木 友也(横浜FC)⇒継続
宮崎 純真(甲府)
秋山 裕紀(新潟)
矢村 健(新潟)
川本 梨誉(岡山)
金山 隼樹(岡山)
加藤 聖(長崎)
櫛引 一紀(長崎)
小笠原 佳祐(藤枝)
秋山 裕紀(鹿児島)

・新規
畑 大雅(湘南)
鈴木 海音(磐田)
鍬先 祐弥(長崎)
藤本 一輝(大分)
根本 凌(栃木)
鈴木 海音(栃木)
豊嶋 宥達(大宮)
奈良坂 巧(町田)
加藤 蓮(東京V)
千葉 寛汰(今治)

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2021.pdf?0921

http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2020.pdf

将来喋れる言語があれば海外移籍にも選手と一緒に同行する日が近いかもしれない。

ヤクブを仲介したエージェント

2015年:21,993,344円
(Firmani Fabio⇒ラサッド ハッサン ヌイウィ “選手契約に関する交渉”)
(今矢 賢一⇒Nathan Burns “選手契約に関する交渉”)
(西真田 佳典⇒Ha Daesung “選手契約に関する交渉”)
(趙 成文⇒ユ インス “選手契約に関する交渉”)

2016年:24,211,335円
(小林 博⇒Utaka Peter “選手契約に関する交渉)
(趙 成文⇒ユ インス “選手契約に関する交渉”)

2017年:38,631,600円
(佐久間 清次⇒永井 謙佑 “選手契約に関する交渉)
(田邊 伸明⇒高萩 洋次郎 “選手契約に関する交渉)
(Yoon Kiyoung⇒Jang Hyun soo “移籍合意に関する交渉” 相手先:広州富力足球倶楽部)
(Yoon Kiyoung⇒Jang Hyun soo “選手契約に関する交渉)

2018年:43,282,500円
(梶野 智⇒Arthur Silva “移籍合意及び選手契約に関する交渉” 相手先:CA Votuporangunse)
(佐久間 清次⇒永井 謙佑 “選手契約に関する交渉)
(橋本 幸一⇒ケイロス ジ オリヴェイラ ディエゴ “選手契約に関する交渉”)
(田邊 伸明⇒高萩 洋次郎 “選手契約に関する交渉”)
(趙 成文⇒ユ インス “選手契約に関する交渉”)
(Bernardes Henrique⇒FERREIRA VIEIRA JAEL “移籍合意及び選手契約に関する交渉” 相手先:Grêmio)
(権畑 クラウジオ⇒LINS LIMA DE BRITO “選手契約に関する交渉”)

2019年:23,255,500円
(西真田 佳典⇒呉 宰碩 “移籍合意及び選手契約の交渉” 相手先:G大阪)
(稲川 朝弘⇒ドス サントス ダ シルバ アダイウトン “選手契約の交渉”)
(佐久間 清次⇒永井 謙佑 “選手契約の交渉”)
(田邊 伸明⇒高萩 洋次郎 “選手契約の交渉”)

2020年:38,948,925円
(西真田 佳典⇒Weverson Leandro Oliveira Moura “選手契約の交渉”)
(稲川 朝弘⇒ドス サントス ダ シルバ アダイウトン “選手契約の交渉”)
(佐久間 清次⇒永井 謙佑 “選手契約の交渉”)
(田邊 伸明⇒高萩 洋次郎 “選手契約の交渉”)

2021年:69,119,600
(田村 信之⇒Jakub Slowik “選手契約の交渉”)
(西真田 佳典⇒Weverson Leandro Oliveira Moura “選手契約の交渉”)
(佃 ロベルト⇒長友 佑都 “選手契約の交渉” 計2回)
(稲川 朝弘⇒ドス サントス ダ シルバ アダイウトン “選手契約の交渉”)
(佐久間 清次⇒永井 謙佑 “選手契約の交渉”)
(権畑 クラウジオ⇒Henrique de Souza Trevisan “選手契約の交渉”)

参考:http://www.jfa.jp/football_family/intermediary/

FC東京の特徴として他クラブと比べて外国人選手獲得に関して、新規のエージェントを使う傾向にある故に報酬額が跳ね上がっている。

1つにベガルタ仙台からヤクブ・スウォビィク(Jakub Slowik)を元通訳で「ジャパン・スポーツ・マーケティング(JSM)」所属「(22-010)田村 信之」が仲介。ヤクブをマネジメントしているスペイン「Proneo Sports」には今シーズンから就任した「アルベルト プッチ(ALBERT PUIG)」も在籍しているので具体的な報酬金額は不明だが、この件も田村氏が交渉したと思われる。

数年ぶりの復帰を果たした「長友 佑都」はYoutube動画によると自身でマネジメント業を行っており、「(22-061)佃 ロベルト」が経営する「スポーツコンサルティングジャパン」にはエージェント業務は現在も継続している。

YouTube
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因みにアダイウトンのエージェントである「José Martinez」が日本入りしており、既にFC東京の首脳陣と接触している写真が確認された。来期以降の契約と他クラブへの売り込みのために活動していると思われる。

ポルトガル時代からの旧友

ニュース|FC東京オフィシャルホームページ
山形伸之 FC東京ゼネラルマネージャー就任のお知らせ

21年9月、FC東京に入社し”クラブ戦略ダイレクター”を経て、翌年1月にゼネラルマネージャー(GM)に就任した「山形 伸之」。

FC東京OB「アマラオ」をマネジメントし、南米、欧州等にコネクションを持つ「(22-084)大坪 健太」とは「f4samurai 」の「UDオリヴェイレンセ(União Desportiva Oliveirense)」買収の際、何らかの形で協力を得ている。写真が残っていることから現地エージェントを紹介したとも考えられる。

この2人の関係性が今夏の移籍市場にも表れている。ポルトガル「スポルティング(Sporting CP)」から期限付きで加入した「Luiz Phellype」について大坪氏が取引したとインスタグラムのコメントで語っていることが分かっている。

ルイス側のエージェント「Victtao」は今夏、日本に来日しており大坪氏とサンフレッチェ広島戦(第23節)を観戦している。既に親密な関係を築いていることが伺える。

 

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クライアントにはセレッソ大阪「パトリック」や横浜FM「小池 裕太」等を担当しているので来シーズンの補強にも彼らが深く関わってくることが予想される。

Players / SHOW DE BOLA LTD.
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来期の動き

FC東京 売上/利益/業績推移の決算グラフで経営分析 2023
数字のみの財務諸表をグラフに変換。売上、利益、総資産、内部留保を同じ縮尺で並べて、かんたんに決算を確認できます。東京都に本拠地を置くJリーグクラブ、FC東京、業績の推移や財務を紹介。

FC東京の経営は20年度以降、コロナの影響で苦しい状況が続いており、今年に関しては売上高47億8800万円、最終損失4億8500万円の赤字。クラブライセンス制度の財務基準による純資産額が赤字額より下回っているので剥奪されることはないが早急に改善しなければならない(昨年度よりチーム人件費が約5%減少している)。

契約について交渉に来日していると思われるブラジル人エージェントの動向も気になるところ。他クラブへの訪問についてもインスタでコメントしているのでチェックしておくといいかもしれない。

~~終わり~~

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