20年度JFAエージェント(仲介人)の総括

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波乱の2021年も、あと数日で終わりを迎える。一方でサッカー移籍は来年まで市場が動き、まだまだ白熱するニュースが飛び出すドキドキ感が止まらない。

そして、来年から登録制の仲介人制度から試験選考によるエージェント制度へ移行となり、サッカー界にとって大きな変換期に突入する。

ここでは今シーズンJリーグの成績から20年度のJFA仲介人取引に関する資料を照らし合わせながら総評し、来年以降に起こりうる出来事等を考察していく。

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エージェント変更が各地で発生する時代

選手はクラブを探してもらったり、プレイに集中するためにエージェントを契約する。それは毎年世界各地のどこかで発生している。ここ日本でも例外ではなく、昨今では18歳以上の若手のみならず、女性選手も徐々にエージェントを付ける傾向が強まりつつある。


参考:http://www.jfa.jp/football_family/intermediary/

まず選手がエージェントに支払った報酬についてグラフ化したものをみてみると仲介人制度が開始した2015年度から2019年度にかけて、金額が年々上昇傾向であることが分かる。人数も676名から1028名と跳ね上がっている。

要因として挙げられるのがここ数年前から選手によるエージェントの入れ替えが増えだしていることだ。例えば元日本代表「大久保嘉人」が18年ジュビロ磐田に加入した頃に長年マネジメントしていた「JEB」から関西クラブ中心にコネクションを持つ「JSP」に乗り換えた。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2018/06/25/kiji/20180624s00002179508000c.html/

各エージェントは親密なJクラブが必ず一つ存在し、そういったWin-Winな関係から才能ある選手からクライアントとして迎えて移籍させている。私が過去に書き続けてきた「クラブとエージェントとの関係性」シリーズに目を通しておくと分かりやすいと思う。各選手の移籍から現在のエージェントが誰なのかを把握しておくと表面的な情報から見えない様々な思惑等が隠れていることに気づくはずだ。

順位=エージェントに対する報酬額ではない

エージェントはクラブと契約することが出来る。主な役割は外国人獲得による交渉である。最大で19年度に支払った総額は約6億円とされている。


2015年:¥272,028,899円
2016年:¥448,326,192円
2017年:¥411,882,627円
2018年:¥519,165,485円
2019年:¥624,395,743円
2020年:¥384,388,244円

参考:http://www.jfa.jp/football_family/intermediary/

毎年多くの外国人がJクラブに加入している中で莫大な金額が動いているのはビックリだ。※一部日本人も含まれている。

では強いクラブとは報酬額が多ければ多いほど上位に上っているのか?その答えは”非”である。

21年リーグの最終結果順位を反映させたグラフをみてみよう。


川崎:38,307,200円
横浜FM:20,898,878円
神戸:0円
鹿島:18,533,670円
名古屋:11,275,650円
浦和:19,819,800円
鳥栖:0円
福岡:27,120,453円
FC東京:38,948,925円
北海道:12,246,490円
広島:0円
C大阪:38,538,500円
G大阪:14,777,488円
清水:65,650,000円
柏:35,125,090円
湘南:0円
徳島:0円
大分:10,735,725円
仙台:0円
横浜FC:6,939,400円

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/reward_2020.pdf

2連覇を達成した川崎フロンターレだが所属している「レアンドロ ダミアン」等といったブラジル人たちによる交渉によるもの。彼らを連れてきたのはJクラブに質の高い外国人を提供し続ける「(21-064)稲川 朝弘」であり、優勝の影を支えていた1人だ。

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一部”0円”のクラブがあるが、これはエージェントと契約していない、もしくは何らかの理由で相手先と交渉されていないことを指している。例えば元ヴィッセル神戸のフェルマーレンは入団当時、欧州で「SEG」と交渉した際はフロントが直接交渉したとされる。他のJクラブも同じようなことだと見受けられる。

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また夏移籍期間で大型補強を敢行したベガルタ仙台横浜FCだが20年度の資料が21年6月15日までのものなので途中加入した選手に関しては対象外だ。その答えは来年JFAのHPから配布される21年度で分かるだろう。

監督、コーチを動かすエージェント登場?

今回の冬移籍に関して感じたのは、やたら監督、コーチ人事が多くないかということ。あまり知られていないが昨年まで浦和レッズで指揮し、来期はザスパクサツ群馬の新監督に就任するアニキこと「大槻 毅」や元徳島ヴォルティスユースコーチである「倉貫 一毅」は日本代表「大迫勇也」等が所属している「SARCLE」のクライアントである。

CLIENT|SARCLE
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このように選手と同じように監督、コーチをクライアントにする動きが活発化する可能性がある。現在の仲介人制度ではコーチ陣の報酬額に関して資料が作成されていないので詳しいデータが分からないだろう。

いずれにせよ来年のJリーグは範疇を超えたクライアント契約が出てくるのは間違いない。

~~終わり~~

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