クラブとエージェントとの関係性(浦和レッズ/2022年編)

クラブとエージェントとの関係性2022(J1)

”3年計画”のラストイヤーだった22年シーズン。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝の切符を手に入れたものの、リーグ戦は8位、他カップ戦は無冠で終わってしまった。新たな監督もポーランドからリーグ優勝4回、カップ戦優勝3回の素晴らしい実績を持つ「マシエイ・スコルツァ(Maciej Skorża)」就任も発表された。

23年に向けて動き出している浦和に対してエージェント(代理人)は何を思い、どのようにクライアントをサポートしていくのか?振り返る材料として、今回の記事を参考して頂くと非常に嬉しい限りである。

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海外組 × 外国人エージェント × 新規

監督:Ricardo Rodríguez⇒添田 貢広?(JPN) ※APPRECIATE
コーチ:平川 忠亮⇒秋山 祐輔 or 宮川 悟 or 堤 俊輔 ※SARCLE
GKアシスタントコーチ:塩田 仁史⇒西真田 佳典?(JPN) ※JSP
コーチ:阿部 勇樹⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
GKコーチ:Joan Miret髙田 敏志(JPN) ※アレナトーレ

GK:西川 周作⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
GK:鈴木 彩艶⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
GK:牲川 歩見馬淵 雄紀(JPN) ※イマージェント/20年度まで武井 拓也が担当
GK:根山 翔伍⇒なし?
GK:江橋 勇斗⇒なし?

DF:稲垣 篤志⇒なし?
DF:Alexander Scholz⇒Stijn Francis?(BEL) ※Stirr Associates/クラブ側仲介なし
DF:岩波 拓也⇒佃 ロベルト(JPN) ※スポーツコンサルティングジャパン
DF:犬飼 智也奥出 真士(JPN) ※R4SE
DF:知念 哲矢稲川 朝弘(JPN) ※スポーツ・ソリューション
DF:工藤 孝太⇒? ※SARCLR/GLOBAL 11 SPORTSMANAGEMENT?
DF:大畑 歩夢石田 博行(JPN) ※ODOROKI
DF:酒井 宏樹⇒秋山 祐輔(JPN) ※SARCLE
DF:馬渡 和彰奥出 真士(JPN) ※R4SE

MF:早川 隼平⇒なし?
MF:柴戸 海⇒宮本 行宏(JPN) ※フットステージ
MF:伊藤 敦樹⇒田邊 伸明(JPN) ※JEB
MF:平野 佑一⇒良藤 辰夫(JPN) ※Shuma
MF:宮本 優太⇒? ※SARCLE
MF:安居 海渡? ※スポーツ・ソリューション
MF:岩尾 憲⇒なし?
MF:松崎 快⇒薗田 淳(JPN) ※UDN
MF:明本 考浩⇒段家 卓也(JPN) ※UDN
MF:松尾 佑介? ※CAA BASE /20年度まで西塚 定人が担当
MF:関根 貴大⇒秋山 祐輔(JPN) ※SARCLE
MF:江坂 任⇒植木 竜介(JPN) ※MYYK/契約交渉 計2回
MF:小泉 佳穂⇒良藤 辰夫(JPN) ※Shuma

FW:木原 励⇒なし?
FW:David Moberg Karlsson⇒? ※NORDIC SKY/クラブ側仲介なし
FW:大久保 智明⇒薗田 淳(JPN) ※UDN/契約交渉 計2回
FW:Kasper Junker⇒Christian Bysted Christensen(DEN) ※ELITE CONSULTING
FW:Alex Schalk⇒? ※ATLAS ENTERTAINMENT MANAGEMENT/クラブ側仲介なし

赤文字:新加入
青文字:退団

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/transaction_2021.pdf?0921

2つのエージェンシーがクライアント数で拮抗している。
今年度は仲介報酬が発生していない。
加入選手と契約しているエージェントに新規顧客がいる。

契約選手・指導者|スポーツコンサルティングジャパン
プロスポーツ選手の契約に関わるコンサルティング業務を行うと共に、選手のマネージメントやマーケティング業務をあわせて行います。選手が質の高いパフォーマンスを提供できるようあらゆる面でサポートし、多くの人がスポーツの喜びや感動を共有できる環境作りを目指します。

世界的観点からみても、同じポジションで複数のクライアントが在籍しているケースは非常に珍しい。それが「西川 周作」と「鈴木 彩艶」だ。両者は「中村 俊輔」や「柴崎 岳」等、日本代表クラスが在籍している「スポーツコンサルティングジャパン」の「(22-061)佃 ロベルト」が担当し、クラブとの関係も長く続いている間柄だ。

もうそろそろ海外での移籍が現実味していくるだが、いったいどの国でプレイするだろうか?。

日本代表でクライアントである「鎌田 大地」が在籍していたベルギー「STVV」が候補として適格か?

ATHLETE|SARCLE
These are the athletes with us.Click on the athlete and check out the details

長年クラブを支えている「(22-079)秋山 祐輔」の「SARCLE」は若手である「宮本 優太」「工藤 孝太」との新たに契約したことをホームページから発表されている。彼らを来シーズンの状況にもよるが経験を積ませる為に他クラブへ期限付き移籍させることが濃厚と思われる。

 

ユンカーたちを支えるエージェントの動向

2015年:0円
2016年:0円
2017年:0円
2018年:0円
2019年:0円
2020年:19,819,800円
(遠藤 貴⇒Thomas Jok Deng “選手契約の交渉”)
(秋山 祐輔⇒Leonardo Nascimento Lopes de Souza “選手契約の交渉”)
2021年:0円

参考:http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/intermediary/reward_2021.pdf

21年度はクラブ側による仲介が発生していない。いったい誰が外国人選手を連れてきたのか全く分からない統計となった。

彼らをサポートしているエージェントの動向はいくつか確認が取れている。22年6月頃に「キャスパー・ユンカー(Kasper Junker)」を担当している「Christian Bysted Christensen」が自身のインスタグラムのストーリーによると練習場に足を運んだり、埼玉スタジアムで試合を視察している。選手契約の為なのか?それともユンカーに直接会って、状況を確認したかったのか真意は不明。

「デイビッド・モーベルグ(David Moberg)」に関しては事務所側である「Nordic Sky」は21年12月末に浦和に加入した報告のみで以降の彼に関する投稿は一切なし。実に寂しいものだ。これはパートナーのJFAエージェントが裏で取引した案件だからなのだろうか?

今季途中に加入した元オランダ代表「ブライアン・リンセン(Bryan Linssen)」はエージェントと思われる「Patrick van Diemen」という人物が入団記者会見に参加していたらしいが、写真等が発見されなかった故にスタッフとの関係性も見えてこない。因みにリンセンはクラブと2年半との契約を結んでいる。

 

新規参入者

今季加入した選手に付いているエージェントの大半が浦和側として、あまり親しみないものが多かった。その中から今後チーム編成に関わってくると思われるエージェントについて触れていく。

https://www.r4se.jp/

海外実績を積んでいる実力派「(22-080)奥出 真士」。数年前に「SARCLE」から独立し、新たに「R4SE」を設立。かつて所属していた「オナイウ 阿道」を仲介した過去を持ち、欧州クラブとのパイプを構築したりとJリーグにも影響力がある。今季から鹿島アントラーズ「犬飼 智也」、大宮アルディージャ「馬渡 和彰」について契約していることからクラブとの関係は現在も良好であると思われる。

https://odorokidane.co.jp/

大畑 歩夢」をマネジメントしている元Jリーガーで「ODROKI」を経営する「(22-170)石田 博行」が参入している。浦和との関係は薄そうだがフロント陣が大畑を高く評価されて獲得まで繋がっている。またブラジル人も扱っているが現時点で浦和がオファーするかどうかは不透明。ユンカーといった外国人選手が既に5人所属しているので、これ以上獲得する可能性は低い。

大畑の今季リーグ戦ではフル出場が少ないものの、存在感をアピール出来ていが”Transfermarkt“によると契約期間が23年1月までとなっているので来期もプレイできるかは石田氏の交渉次第である。

https://management.allenatore.jp/management/

最後は今季GKコーチに就任したスペイン人「ジョアン・ミレッ(Joan Miret)」についてだ。湘南ベルマーレ、FC東京等で数々の役職に就任してきた実績を持ち、そんな彼を支えているのが「(22-141) 高田 敏志」。ジョアン以外にも日本選手をマネジメントしている高田氏だが頻繁にクライアントを移動させたりはしてない。どちらかというと海外でプレイしている選手中心にサポートしている感がある。

青山学院大学卒業後に各欧州クラブで研修を受けて、15年にブラインドサッカーのGKコーチを務め、同年11月にブラインドサッカー日本代表監督に就任。パラリンピック東京大会では5位入賞を果たしている。

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ジョアンの浦和入りは西川、鈴木のGKスキル向上の為に招集されたのが狙いかもしれない。

来シーズンに向けて

浦和レッドダイヤモンズ 売上/利益/業績推移の決算グラフで経営分析 2024
数字のみの財務諸表をグラフに変換。売上、利益、総資産、内部留保を同じ縮尺で並べて、かんたんに決算を確認できます。埼玉県さいたま市に本拠地を置くJリーグクラブ、浦和レッドダイヤモンズ、業績の推移や財務を紹介。

経営状況は売上高に対する人件費を昨年より10%改善することに成功している。またコロナ感染が落ち着いてきたこともあり、入場料収入も回復しているので来年に向けて好材料だ。

補強に関して、「ロアッソ熊本」でリーグ戦14ゴールをたたき出した「高橋 利樹」獲得が濃厚との報道。彼と契約している「UDN」のクライアントでもあるがスポーツダイレクター「土田 尚史」就任以降、J2で実績を持つ若手獲得が多く見受けられる。

来年にかけて補強に関する情報が流れてくるが、しっかりとエージェント等について整理しながら日々を過ごしていこう。

~~終わり~~

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