2012年「Quique Sánchez Flores」の後任として「Atlético Madrid」監督に就任したアルゼンチン人「Diego Simeone」。彼の指導元、いくつもタイトルを獲得してきた。
だがそのベンチ裏を見てみるとエージェントの暗躍が見え隠れていることも分かってきた。
今回は「Atlético Madrid」選手のエージェントとクラブフロントとの関係性を紐解いていく~~。
Mendes ✖ 個人エージェント ✖ 女性(Diegoの姉)
監督:Diego Simeone⇒Natalia Simeone(ARG) ※Diegoの実姉
GK:Jan Oblak⇒Miha Mlakar(CHE)
GK:Antonio Adán⇒Roberto Cano Alcaraz(ESP) ※SOCCER RELATIONS
Gk:Axel Werner⇒? ※親類という説がある
DF:José Giménez⇒Dirk Grosse(GER)? ※VIDA 11
DF:Stefan Savic⇒Zarko Pelicic(MNE)
DF:Felipe⇒Giuliano Bertolucci(BRA) ※Bertolucci Sports
DF:Mario Hermoso⇒?
DF:Javi Montero⇒Laureano Camaño?(ESP) ※Footfeel ISM
DF:Renan Lodi⇒Pablo Miranda(BRA)? ※マネージャー?、契約解消?
DF:Manu Sánchez⇒?
DF:Caio Henrique⇒Deco(POR)/Lecca De Camargo(BRA) ※D20 Sports
DF:Kieran Trippier⇒Neil Stephen Bailey(ENG) ※Pitch Representation
DF:Santiago Arias⇒Kees Vos (NED)? ※SEG – SPORTS ENTERTAINMENT GROUP
DF:Sime Vrsaljko⇒Eduardo Marinho or Moses Ssewankambo
MF:Thomas⇒Jose Daniel Jimenez Pozanco(ESP) ※JJ SPORT MANAGERS
MF:Saúl Ñíguez⇒Joshua Barnett(ESP) ※STELLAR FOOTBALL LTD
MF:Koke⇒Iñaki Espizua(ESP) ※GESPORT ESPIZUA SL
MF:Héctor Herrera⇒Gabriel Moraes(ESP) ※OCELOT SPORTS
MF:Toni Moya⇒なし
FW:Thomas Lemar⇒Pierre Delcher(FRA)? ※KEMARI
FW:Vitolo⇒José Antonio Martin(ESP) ※BAHÍA INTERNACIONAL
FW:Ángel Correa⇒Augustin Jimenez(ARG)
FW:Víctor Mollejo⇒Pere Guardiola(ESP) ベップの兄 ※MEDIA BASE SPORTS
FW:João Félix⇒Pedro Cordeiro(POR) ※SOCCER PROMASTER/ Jorge Mendesも関与?
FW:Marcos Llorente⇒Julio Llorente(ESP) ※Marcosの叔父
FW:Álvaro Morata⇒Juan Manuel López(ESP) ※NIAGARA SPORTS
FW:Diego Costa⇒Jorge Mendes(POR)
FW:Nicolás Ibáñez⇒?
FW: Ivan Saponjic⇒Miha Mlakar(CHE)
・MendesとMlakarのクライアント選手が2人在籍
・個人エージェントがいる(Augustin JimenezとJulio LlorenteとZarko Pelicic)
・Diegoのエージェントが女性
スペインの場合、取引一覧といった資料を手に入れる事が出来なかったので苦労してしまったが
何とか調べてみると個人で活動しているエージェントが多く在籍していることが判明した。
クライアント選手2人、Jorge MendesとMiha Mlakar
今やクラブにおける影響力が絶大といっても過言ではない「Jorge Mendes」。
彼の受け持っているクライアントだけでなく他エージェントからの選手からもクラブ側仲介という形で入団させている。
彼はビデオテープのレンタル会社で始まり、1997年からサッカーの代理店を務めており、これまでに、一般に知られている取引で10億ユーロ(約1000億円)以上を売り上げを達成している。
最近で言えばポルトガル「Benfica」から移籍してきた「João Félix」。
報道によるとFélix獲得に掛かった推定移籍金は1億2600万ユーロ(約153億円)であり、そのうちMendesが受け取る手数料は3,600万ユーロ(約40億円)と言われている。
また2014年「Benfica」から「Jan Oblak」加入もMendesが関与している。
移籍金1600万ユーロ(約20億円)のうちBenfica側が受け取ったとされる金額が946万ユーロ(約11億)とされ差額をエージェント等に回された。Oblakのエージェントである「Miha Mlakar」側には移籍金の12.5%分、クラブ側として仲介したMendesにはコミッション報酬として20%の報酬手数料を受け取ったと報道されている。
複雑で法律違反ギリギリではないかと疑ってしまうような荒技で移籍を成立させるとは日本では考えられない。「Benfica」と「Atlético」間を糸で操っているMendesしか成し得ないビジネスとも言える。
個人エージェント3名
Zarko Pelicic
2010年頃からエージェント業を開始。契約している選手数は5人と少なめだが有力クラブに接触した経緯などがある。近年だとイタリア「Juventus」に近づいた報道が流れている。
具体的な話しは行っていないとコメントしているがSavicの契約年数が2023年までだが「Juventus」の補強ターゲットとして的確である。
Augustin Jimenez
レーシングのバイスプレジデント(法人 の代表者であるプレジデントを補佐又は代理する役員の名称)を父を持つAugustinはパートナーでアルゼンチンで影響力を持つ「Francisco Lapiana」と組むエージェント。
Franciscoは元アルゼンチン代表「Éver Banega」等の才能を見抜き欧州へ送り出した大物で現地クラブでも親密な関係を持っている。Correは母の推薦でFranciscoと直接契約した。しかしそのFranciscoは2017年、麻薬マネーロンダリング関与で起訴されたり以前にも偽造通貨の疑いで逮捕に及んだ経緯がある。麻薬ビジネスの判決は無罪だったようだが……。
Augustinは最近の動きだとイタリア「AC Milan」へ訪れ首脳陣と対談を行ったと報道があった。
2019年にCorrea、Milan加入目前だったが両クラブの要求する移籍金関連で合意されず結局未遂に終わったが翌年1月にAugustinがイタリアに訪れていた映像が残っている。
Augustin Jimenez, agente di De Paul e Correa, ora a Casa Milan.
VIDEO @MilanLiveIT pic.twitter.com/INr24yG8J7
— MilanLive.it (@MilanLiveIT) January 22, 2020
Julio Llorente
各スペインチームでプレイしていた元プロ選手でMarcosの甥にあたる人物である。
Realから移籍する際、彼が担当していた。その中で欧州クラブからのオファーが多数受ける中
特にイタリア「Inter」側と多くコンタクトを取っていたという。だがMarcosが首都マドリーから離れたくないという要望からAtletico移籍を決断した。
現段階からは「マルコスはとても幸せで、Atleticoだけを考えている。」と語っているが果たして….
姉がマネジメント
監督「Diego Simeone」の実姉で弁護士を務めている「Natalia Simeone」。
全面的にクラブと交渉をDiegoは彼女に信頼を寄せている格好だ。
2018年メディア「La Gazzetta dello Sport」にて彼女は「Diegoは遅かれ早かれ、インテルに移籍する」と語り、また「彼はクラブ、雰囲気、ミラノでの生活が大好きです。インテルは彼が本当にコーチングしたいと思っている」とAtletico側を揺さぶるような発言が続いた。結局、契約更改に行なうのだった。
またアルゼンチンで人気のあるフィットネストレーナーである「Carlos Dibos」と結婚し、現地雑誌での取材にて「家族は最悪のクライアントです」とコメントしている。真意は不明。
クラブの組織図
主にサッカー部門、ビジネス部門等と分かれており予算、交渉等はCEOである「Miguel Ángel Gil」を経由する形だ。だが「最も信頼しているエージェント」と謳っているMendesに選手売却面において完全にお任せ状態である。
間のコンプライアンスに「Pablo Lago」が担当しているが昨年までの補強失敗等を考慮すると果たして機能しているか疑問。 会長である「Enrique Cerezo」も悩ましいであろう。
来シーズンにむけて
ThomasのArsenal移籍は今のところ落ち着いたようだが問題はJosé GiménezのChelsea移籍の噂が浮上している。
「Mirror」紙によるとChelsea本命である「Westham」のDF「Declan Rice」を狙っているのだが高額を要求されることから代役としてGiménezが候補に挙がっているそうな。
補強として名前が上がっているとすればドイツ世代代表「Can Bozdogan」ではないだろうか?
「Transfermarkt」によると「Tottenham」と「Atletico」が獲得に興味を示しているという。
しかしCanとSchalkeとの契約が2022年に切れることもあり移籍金はかなり高めに設定されていると思われる。彼の事務所である「KICK & RUN SPORTS MANAGEMENT」についても過去イングランドクラブ関連の実績は皆無のようなので噂レベルで終始するであろう。
~~終わり~~